調理方法や選ぶ食材、調味料にしても正直な話、できる限り手抜きをしながら高血圧予防を継続したいと言うのが本音だと思います。私もその一人です(笑)そこで、調理でよく使う調味料の一つ「砂糖」について考えてみました。

普段使いの調味料を「白砂糖」から「黒砂糖」にするだけで高血圧予防になります。どうして「黒砂糖」だと予防に有効か?「黒砂糖」を利用する場合の注意点は?「白砂糖」と「黒砂糖」成分比較を交えて紹介したいと思います。

こんなに違う。白砂糖と黒砂糖の成分比較

「白砂糖」より「黒砂糖」がどうして高血圧予防によいのか?結論から言うと、黒砂糖に含まれる成分である「ミネラル」が影響しているから。

他の記事で紹介していますが、高血圧予防には「ミネラル」が大切と言われ、特に利尿作用を促す成分や血管の収縮に関係する「カリウム」「カルシウム」「マグネシウム」を摂ることが大切です。
ミネラルとの関係についてはこちらから。

ミネラル豊富な黒砂糖

どのくらい成分が違うのでしょうか?100グラム当たりの主な成分の含有量を比較してみました。注目して欲しいのは「カリウム」「カルシウム」「マグネシウム」の部分です。

各成分(100g) 白砂糖 黒砂糖
エネルギー 384 kcal 354 kcal
炭水化物 99.2g 89.7g
ナトリウム 1mg 27mg
カリウム 2mg 1100mg
カルシウム 1mg 240mg
マグネシウム 0mg 31mg
リン 0mg 31mg
0mg 4.7mg
亜鉛 0mg 0.5mg

どうしてこんなに成分に差が生まれるのか?

ミネラル分に大きな違いがあったと思います。それは製造工程が大きく影響しているからです。

「さとうきび」から「白砂糖(※) 」と「黒砂糖」は製造されますが、カンタンに工程を説明すると「黒砂糖」を製造するには、「さとうきび」を絞って汁を集めて石灰と煮て不要な成分を取り除き、煮詰めて固めた品が「黒砂糖」。

「白砂糖」を製造するには、「さとうきび」を絞って汁を集めて石灰と煮て不要な成分を取り除き、更に煮詰めて不要な成分を取り除き、煮詰めることで結晶を作り、その出来上がった結晶が「白砂糖」になります。

「白砂糖」の製造過程で白く精製していく段階で不要となる成分に実はミネラルが含まれている訳ですね。天然塩と精製塩と同じような関係です。

※白砂糖は「てん菜(ビート)」からも製造され、最近は「てん菜」由来の黒砂糖も製造されていますが、「てん菜」由来と「さとうきび」由来の黒砂糖の成分は異なります。

調理時に注意したい黒砂糖との付き合い方

成分を比較すると「黒砂糖」を普段使いした方が、高血圧予防には良さそうです。

ただ黒砂糖も万能でありません。それはミネラル豊富なため精製して製造した「白砂糖」に比べると特有の甘みと濃厚なコクがあり、透明な「白砂糖」よりも料理の色味が深く暗くなり見栄えが悪くなります。

純粋に素材の味を引き立てるために甘みを加えたい場合は白砂糖を用いた方がよく、素材の味を引き立てる場合に黒砂糖を使うと黒砂糖特有の風味が素材の味を邪魔する場合も。

豚の角煮や魚の煮付けなどの煮込み料理、豚汁やミートソース、カレーの隠し味、スペアリブや唐揚げなどの下味に黒砂糖を使う。コーヒーの甘みを足す際に黒砂糖にする。

または白砂糖と黒砂糖を混ぜ合わせて使ってみるなど、工夫してみるのも良いかも知れません。

私は自分が食べるための料理なので、色味や風味はあまり気にならないのですが、ポテトサラダやクリームシチューなどベースの色が白っぽい料理の場合は、白砂糖と黒砂糖を組み合わせてみたり、白砂糖に変えてみています。

あと黒砂糖は塊となっていて白砂糖に比べると和え物などの常温の料理の調理には溶けにくい場合もあるので、少量のお湯に混ぜ合わせスプーンで溶け合わせた後に料理に和えると料理がしやすくなると思います。

さいごに

如何でしたか?砂糖の色が違うだけで、含まれる成分はそれぞれ違います。それぞれの特徴を理解して、調理に活かすだけでも高血圧予防がカンタンに続けられます。

また、こちらの記事では各砂糖とハチミツを比較した記事になります。

高血圧予防に何がいい?砂糖・黒砂糖・ハチミツ成分を比較