減塩って何となくハードルが高い感じがしますが、実は工夫するポイントを知っておくと意外と手軽にカンタンにできます。今回は調理と食事の際に知っておくと便利でカンタンな減塩術を調味料の変更・計量・旨味・香り・酸味・辛味・加工品の使い方・食事の注意点の8つのポイントに分けてご紹介したいと思います。
この記事の目次
・今まで使っていた調味料を減塩調味料に変更する
・調理器具を使って計量する習慣を身につける
・旨味が豊富な食材を使って塩分をカバーする
・香りが豊富な食材を使って塩分をカバーする
・酸味が強い食材を使って塩分をカバーする
・辛味がある食材を使って塩分をカバーする
・加工品はなるべく使わない。使う場合はお湯に浸す
・塩分は表面のみ。またかけずにつける
今まで使っていた調味料を減塩調味料に変更する
一番カンタンな減塩方法、それは普段使っている調味料を減塩調味料に変更すること。醤油・味噌・ケチャップ・塩コショウ、塩こうじ、和風だし・コンソメ・中華だしなど基本使いの調味料を減塩タイプの調味料に変更するだけで大幅に減塩することが可能です。減塩って味気ない料理と思いがちですが、食品会社から数多くの減塩調味料が販売されていますので、減塩調味料を活用することで塩分量をカットすることができます。
私が使っている減塩調味料は一般的な調味料の20%から50%ていど塩分をカット。場合によっては無塩タイプの調味料があるので活用してみましょう。
調理器具を使って計量する習慣を身につける
減塩調味料の利用を紹介しましたが減塩調味料を使ったとしても、調味料を使い過ぎるのであれば全く意味がありません。調理の際は調味料を計量カップ、計量スプーン、電子はかりを活用して実際に使う調味料の計量をして塩分量を把握することをお薦めします。
減塩調味料を使わないで今までの調味料でも分量を測り使用量を把握する、または使用量を減らすことで減塩を行うことに繋がります。
計量することは客観的に調味料の分量を把握することができ、分量の見える化をすることで調理に使った塩分量を数値化しやすくなります。私も今までは目分量で調理をしていましたが、計量を始めてから今まで調味料の使用量が多かったというのがハッキリ分かりました。計量して今までの問題点を自分で理解して次に活かす。慣れれば計量する必要は無いですが、現状の状況を自分で理解するためにも、計量して調理するのは必要な行為です。
旨味が豊富な食材を使って塩分をカバーする
減塩をカバーするために活用したいのは旨味成分のアミノ酸を多く含む調味料や食材を活用する方法。アミノ酸にはグルタミン酸やアスパラギン酸・イノシン酸など食材によって含まれるアミノ酸が違います。昆布やトマトにはグルタミン酸、鰹節にはイノシン酸やアスパラギン酸、干し椎茸にはグアニル酸が含まれています。干し椎茸は戻す際の戻し汁に旨味成分が含まれるので捨てずに調理に活用を。
香りが豊富な食材を使って塩分をカバーする
香りがある野菜や調味料を活用してみてはどうでしょうか。セロリやミョウガ、紫蘇、ネギ、パセリ、ニンニク、最近人気のパクチーなどは香りが強い野菜です。香味野菜以外にも八角やクミンなどのスパイス、中国でよく使われる五香粉とよばれるブレンドスパイス、身近な所でごま油やカレースパイスなどは風味を豊かにしてくれます。
酸味が強い食材を使って塩分をカバーする
酸っぱい酸味の強い調味料や食事を活用してみましょう。酸味を代表する食材といえばお酢。穀物酢やバルサミコ酢などのお酢は種類も豊富です。料理に合わせて使い方を工夫してみましょう。
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お酢以外にも果物の柑橘類の酸味としてレモンやすだち、グレープフルーツなどがあり、レモンについては濃縮果汁などがスーパーなどで売られていますので、活用してみるのも良いかも知れません。酢の物のお酢にレモン果汁を合わせて使ってみる、南蛮漬けの色合いにレモンの輪切りを乗せてレモンの風味と酸味を付け足すなど使ってみてはどうでしょうか。
梅干しも酸味がある食べ物ですが製造過程で塩を使うので利用する場合には塩分量には注意が必要です。今は塩漬け梅干し以外に減塩タイプの梅干しや塩を一切使わない梅干しなどもありますので、出来る限り塩分が少ないタイプを使うようにしましょう。
辛味がある食材を使って塩分をカバーする
唐辛子やラー油、ワサビやマスタード、山椒や生姜、コショウや黒胡椒など辛味のあるスパイスや調味料を付け足してみてはどうでしょうか。辛味が増えるだけで味の奥行きが広がります。唐辛子やラー油は炒め料理や前菜などに一欠・一滴と加えるだけで味が違ってきますので試して貰えればと思います。また山椒や生姜は辛味以外に香りや食感も楽しめます。注意して欲しいのは粒マスタードなど加工の途中で食塩を使っている調味料もありますので、購入をする際には成分表のチェックをして塩分量の確認を忘れないようにしておきましょう。
加工品はなるべく使わない。使う場合はお湯に浸す
ハムやウインナーやベーコンなど、カマボコなどの練り物や明太子には加工を行う際に食塩を多く使っています。食材の旨味を引き出すため、貯蔵期間を長くするため、余分な水分を取り除くためなど加工で塩が必要となるためですが、基本的には食べる量を控えるように心がけましょう。
どうしても食したい!時ってありますよね。そんな場合はハムやウインナー、ベーコンなどは細切りにして、沸かしたお湯へ入れて塩分を取り除いて食べる方法もあります。ただ塩分と一緒に肉の旨味も取れてしまいますので、調理知識として知っておきましょう。
塩分は表面のみ。かけずにつける
調理の仕込みの最中に下味として塩を使うことがあると思います。例えばひき肉をこねる途中で塩を混ぜる、揚げ物の下準備で塩を振る。下準備で塩を使い、食べる際も塩分が含まれるタレを使うため自然と塩分量が多くなります。また下準備で使う塩分は食材に混ぜるため意外と多くなってしまうので、下準備ではなるべく塩を使わずに調理後のタレで塩分を補うようにして下さい。
醤油を料理で使う場合はスプレー容器に入れて醤油を料理に振りかける。醤油と同じように使える調味料に「昆布の水塩」と呼ばれる塩水にミネラルが含まれる液体調味料があり、霧状にふりかけることができますので塩味を少なく使う工夫を取り入れてみましょう。
またトンカツや焼き魚を食べる際に料理にソースや醤油を直接かけて食べる方は、料理に直せずかけずに、小皿などに調味料を入れて調味料をつけて食べるようにするだけでも、調味料を使う量が減ります。