高血圧に関係するミネラルの一つにマグネシウムがあります。なぜマグネシウム摂取が高血圧予防に繋がるのか、そのメカニズムやマグネシウムが多く含む食材、マグネシウムを増加させる工夫などをご紹介したいと思います。
この記事の目次
・「マグネシウム」は「カルシウム」の体内浸透を抑制するミネラル
・運動でマグネシウム増加を。運動とマグネシウムの関係性とは?
・マグネシウム吸収を阻害する要因とは。
・マグネシウムを多く含む調理に適した食材とは?
「マグネシウム」は「カルシウム」の体内浸透を抑制するミネラル
カルシウムを多く摂取したり、逆に「カルシウム不足」になると、カルシウムが血液に流れ込み、同時に血管に関する筋肉にもカルシウムが浸透。カルシウムが浸透すると血管に関する筋肉が収縮して血管の内側が狭くなります。その結果、血液が流れにくくなり高血圧になります。
そこでマグネシウムを摂取することで血液に流れ込むカルシウムを抑制し、同じく血管に関する筋肉に浸透するカルシウムを抑制します。
カルシウムの流入を抑制した結果、血管の収縮も抑制されるので血管の内側が狭くなるのを抑え、血圧が高くなるのを防ぐのです。
カルシウムは身体に必要な成分ではありますが、カルシウムの過剰摂取または過少摂取は血圧に影響するのです。
そのためカルシウムと同時にマグネシウムの摂取も必須。つまりマグネシウムとカルシウムは補い合う関係にあるのです。
運動でマグネシウム増加を。運動とマグネシウムの関係性とは?
食品からマグネシウムは摂取されますが、日ごろから適切な運動を行うと、マグネシウムの体内吸収の増加に関係しています。
例えばジョギングや野球、ラウンドボールなど運動を行うと、運動によって骨に負荷が加わり、負荷に対して骨を頑丈にしようと骨の細胞が活発になります。
活発になった細胞は骨を頑丈にするために細胞に必要な、マグネシウムを増加させようと腸のマグネシム吸収率が増加されます。その結果として体内のマグネシム総量が増加します。
マグネシウム吸収を阻害する要因とは。
運動がマグネシウムの吸収を促進する一つの要因とお話しましたが、同じようにマグネシウムの吸収を阻害する要因も存在します。
阻害する要因としてリンの過剰摂取があります。リンも体内に必要なミネラルですが、過剰摂取するとマグネシウムの吸収を下げる働きがあります。
リンは食材にも含まれていますが、特に加工食品などを製造過程でリンを使われるため、清涼飲料水、レトルト食品、加工食品を多く摂取するとリンを過剰摂取する可能性が高くなります。
またアルコールの大量摂取もマグネシウムの吸収を妨げると言われています。大量に摂取されたアルコールの影響で尿内のマグネシウム濃度が増加され、その結果、尿と共に体外に排出されてしまいます。
マグネシウムを多く含む調理に適した食材とは?
マグネシウムの一日辺りの摂取量は男性340mgから370mg、女性270mgから290mgと言われています。また以下のような食品がマグネシウムが多く含まれます。
大豆220mg、油揚げ130mg、納豆100mg
海藻類
青のり1300mg、ヒジキ(乾燥)620mg、カットわかめ(乾燥)410mg
きのこ類
きくらげ(乾燥)210mg、干し椎茸110mg
野菜類
切り干し大根(乾燥)170mg、枝豆72 mg、オクラ51mg、ほうれん草40mg
木の実類
ごま360mg、アーモンド270mg、カシューナッツ240mg
納豆と湯がいたオクラを混ぜた「ネバネバ納豆」や、ごまとほうれん草を混ぜたお手軽な「ほうれん草の和え物」、干し椎茸と切り干し大根と油揚げで「お煮付け」など、食材を上手く組み合わせると、「マグネシウム」を効率的に摂れそうです。